子どもたちと、夕食を囲みながら「ドラえもん」を見ていたときのことです。
今でこそ、子どもたちと一緒でもなければ見ることなどなくなってしまったこのアニメ、私が子どものころからやっています。その当時は私も夢中になったものです。
ふと、ごく最近になって聞いたある話題について思い起こしていました。
それで気になってちょっと検索してみたら、こんな話題を偶然見つけてしまいました。6年ほど前の試みのようです。
http://game.watch.impress.co.jp/docs/20040408/toy140.htm
この記事によると、今年2010年までに本物のドラえもんを作るという、なんとも無茶苦茶な計画の第一弾として考え出されたおもちゃだったみたいです。
私が思い出していた話題というのは、それよりもう少し後の、昨年ころに発売されたという、簡単な会話のできるドラえもんでした。
実は、6年前と昨年とでは、ドラえもんに大きな変化があるのです。
その間、5年前のことでしょうか。声優が世代交代してしまっているのです。
6年前のおもちゃでは、先代の大山のぶ代さん、そして昨年の場合は、現在もドラえもんの声を演じておられる水田わさびさんが、それぞれのおもちゃの声を当てているのでした。
昨年、会話ができるドラえもんが発売になるとのことで、期待していた人は多かったそうなんですが、それらの人の大半は、大山のぶ代ドラえもん世代。期待してドラえもんとの会話を楽しもうと思っていたら、なんと、しゃべり始めたドラえもんの声が、子どものころの記憶と違うではありませんか。
それが原因で、このおもちゃは売れ行きが伸びなかったんだそうです。
声優が世代交代して何年もたっているというのに、当時の少年少女の記憶に刷り込まれた声は変わることがなく、現代の子どもたちには常識となっている今のドラえもんの声を受け入れることができない。どんなにIT技術が発達しても、譲れない領域のようです。
そんなものなのかもしれません。
子どもたちと一緒に時々ドラえもんを見ている私としては、もう今の声にも慣れましたけどね。慣れたら、これはこれで可愛いんですけど。
世代を超えて愛されるキャラクターは、歳を取りません。でも、裏でそのキャラクターを支えている人たちはそうはいかないから、どこかで世代交代せざるを得ないものなんでしょうね。
でもその一方で、どこまで時間を重ねても、愛され続け、支持してくれる世代があるということは、幸せなことなんだろうとも思うのです。