WWDC2023においてARKitのまとめ
ARKitはAppleが開発した拡張現実(AR)のためのフレームワークで、iPhoneやiPadなどのiOSデバイスでARアプリケーションを作成することができます。ARKitは2017年に初めて登場し、以来、様々なバージョンアップを重ねてきました。最新のARKit 6では、どのような新機能や改善点があるのでしょうか?
まず、注目すべき新機能は、オブジェクトキャプチャです。これは、実際の物体をカメラで撮影することで、その物体の3Dモデルを自動的に生成するというものです。例えば、自分の顔やペット、家具などを撮影すれば、それらをAR空間に表示したり、他のアプリケーションにインポートしたりすることができます。オブジェクトキャプチャは、MacOS MontereyやiOS 15で利用可能になります。
次に、リアリティキット2です。これは、ARKitを使って作成したARコンテンツをよりリアルに見せるためのツールキットです。リアリティキット2では、以下のような機能が追加されました。
- カスタムシェーダー:これは、ARコンテンツの見た目や動きを自由にカスタマイズすることができる機能です。例えば、水や炎などの特殊効果や、布や金属などの質感を表現することができます。
- アセットライブラリ:これは、Appleが提供する豊富な3Dモデルやテクスチャなどの素材を使ってARコンテンツを作成することができる機能です。例えば、人物や動物、建物や乗り物などのモデルや、草や木などの植物や、雲や星などの天体などの素材が用意されています。
- マルチユーザー共有:これは、複数のユーザーが同じAR空間を共有して体験することができる機能です。例えば、友人や家族と一緒にARゲームを楽しんだり、仕事や学習に関するARコンテンツを共有したりすることができます。
最後に、ビジュアルエフェクトグラフです。これは、ARKitで作成したARコンテンツに対して、さまざまなビジュアルエフェクトを適用することができる機能です。例えば、光や影、色彩や反射などのエフェクトを調整したり、パーティクルやトレイルなどのエフェクトを追加したりすることができます。ビジュアルエフェクトグラフは、Xcode 13で利用可能になります。
ARKit 6は、iOS 15やiPadOS 15で利用可能になります。ARKit 6を使えば、よりリアルで魅力的なAR体験を作成することができます。ぜひ、ARKit 6を試してみてください。